2024/02/12 12:31
人間の五感を含めたアナログ的なセンスに興味があるのか、スリルが好きなのか、格好良さに惹かれるのか。
それぞれの要素に魅了される。
焙煎の世界にもデジタルの流れが押し寄せている。人工知能や有名な焙煎士のプロファイルを再現できる機能がついた焙煎機が発売され、簡単に焙煎できる時代である。
焙煎においてデジタルの導入は精密な制御を可能にし、一定の品質を保つ助けになっている。理想のローストプロファイルが毎度ぶれないように焙煎することは、顧客が期待する味わいを提供することができ、信頼性を築くことに繋がる。
いつかは素晴らしい焙煎機で焙煎してみたい。
けど、撮り直しがきかないフィルムカメラで撮った、ピンぼけした写真も意図さえ伝われば雰囲気あるものになる。レコードのクラックルノイズもあったって良いじゃないか。こういう類いに魅力を感じる。
勿論、家庭でという制限があるのも事実だけど、コーヒーの世界においても同じように、こういった魅力に惹かれる。
FUJI ROYAL 手廻しロースターの謳い文句は、「感性を信じ、我が道をゆくマイクロロースターの原点」
今できることは小さいロースターをカラカラ廻すこと。複雑な設定はなく、ただ単純な楽しみ。
「トライアンドエラー」
試行錯誤や失敗を通じて学ぶプロセス。
これは、デジタルでもアナログでも同じことが言えるが、デジタル的な考えを習得するのではなく、感性を養うことを第一に考える。
「美味しいコーヒー」
コーヒー豆を販売するだけでなく、生豆からコーヒー豆に接する事で、よりコーヒーが愛おしくなる。
ここから始めよう。
一度に大量の焙煎は出来ないが、アナログ的な魅力や手仕事を楽しみ、トライアンドエラーを通じて美味しいコーヒーになるよう、丁寧に焙煎することを心がける。
焙煎のレジェンドは言った。「一杯のコーヒーでいっとき"ほっ"としてもらうということに尽きる」と。